アルビノとクリミノの関係

フクロモモンガ・クリミノ

久しぶりに真面目にフクロモモンガの遺伝について書こうと思います。

 

少し前に知り合いのブリーダーさんから、

「クリミノとアルビノは近しいものか?」的なニュアンスの話を聞いて、

「ええっ!違うやろ!」と返したんですが、自分の答えに自信がなくて、クリミノの出自を調べてみたら・・・アルビノとクリミノはけっこう近いものみたいです、ゴメンナサイ ということに。

勉強不足を実感しました(´ω`)

 

それ以降、クリミノとアルビノの関係性について考えていて、繁殖結果等を見てその関係性について予想してみました。

 

イチオシの(というかわたしの知識ではコレしか考え付かなかった)説は、

『アルビノと他のメラニズム有り遺伝子が交叉(交差)したものが、クリミノである』

というものです。あくまで仮説です。

 

クリミノの始まりはアメリカで4系統発表されているんですが、その内の比較的公表されている家系図にアルビノがいました。

アルビノはクリミノから生まれた、ということが上の仮説のために大切なポイントです。

 

と言っても、遺伝子的にアルビノ=クリミノというわけではありません。

なので、アルビノとクリミノを交配しても生まれてくるのはノーマル(ワイルドタイプ)になります。

 

アルビノから生まれたものだけど、アルビノとは違う遺伝子になってしまっている・・・というのが2つ目のポイントです。

 

この2点から、アルビノに何かの遺伝子が混ざって別のものになったのがクリミノではないか?という説に。

 

このような現象を、遺伝子の交叉と呼び、さまざまなカラーバリエーションで知られるインコやオウムの世界では新品種が生まれる過程として良く知られているそうです・・・と、アキクサインコのルビノー(ルチノーとオパーリン遺伝子の交叉)の遺伝子を調べてたときに知りました。

ちなみに遺伝子の交叉で突然変異が生まれる確率はほとんどの生き物でとっても低く、上に書いたアキクサインコでは0.03%や0.01%等の記述が。

クリミノとアルビノも、たぶん似たような確立じゃないかな~と考えています。

こうしてさまざまな外見の生き物がホビー業界にいるということは、そういった低い確率で生まれた子の血が続いているということで、壮大な話だと思いました。

 

ちなみに、その低い確率でくっついた遺伝子から生まれた(んだろうと思う)子を見たので、そういえばクリミノとアルビノのこと書いてないな~と思い出して今回書きました。

 

ありえない なんて、ありえない ってことですね。

 

 

うちの子は交叉した後の遺伝子がヘテロになったのと、ホモになったのとから生まれた子。

上の説とはまったく遠いところでしっかりとクリミノとして生まれました。

ここに登場させるとややこしい。(笑)

 

 

 

 

 

クリミノ

やわらカラー♪

 

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全然びびらない。

 

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ラインしっかり、尻尾もブラウン。

 

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なんなら目あんまし赤くない・・・。

 

でもこの子の遠いとーおーい(って言っても10年前くらいの)祖先にはアルビノがいるので、遺伝子ってすごいなあと思います。


Posted on: 2015年9月19日, by : ひみる